こちらは、スクラッチの「演算」ブロックの中にある「〇の▢(数学関数)」ブロックの使い方を、詳しく徹底解説しています!
「〇の▢(数学関数)」ブロック
「〇の▢(数学関数)」ブロックは、指定した数値を指定した数学関数で演算した値を返します。
「〇の▢(数学関数)」ブロックの規定値
こちらは、「〇の▢(数学関数)」ブロックの規定値です。
- 絶対値(abs)
- 切り下げ
- 切り上げ
- 平方根(sqrt)
- sin(正弦)
- cos(余弦)
- tan(正接)
- asin(逆正弦)
- acos(逆余弦)
- atan(逆正接)
- ln(自然対数)
- log(対数)
- e^(指数関数)
- 10^(底を10とする指数関数)
絶対値(abs)
絶対値(Absolute Value)は、ある数値が「正の数」や「ゼロ」からどれだけ遠いか、つまりその数値が数直線上で原点(ゼロ)からどれだけ離れているかを示す数学的な概念です。
絶対値は、その数値がどの方向にあるかを無視し、その数値の「距離」や「大きさ」だけに焦点を当てます。
もし数値が「正の数」または「ゼロ」であれば、絶対値はそのままの値です。
例えば、絶対値(|5|)は5、絶対値(|0|)は0です。
もし数値が「負の数」であれば、絶対値はその符号を取り除いて非負の値に変わります。
例えば、絶対値(|-3|)は3、絶対値(|-7|)は7です。
切り下げ
切り下げ(Flooring)は、数学やプログラミングのコンテキストで使用される概念で、数値をその下に最も近い整数に丸める操作を指します。
具体的には、小数点以下の部分を切り捨て、数値を小数点以下の数を持たない整数に変換します。
例えば、5.7 を切り下げると 5 になります。
小数点以下の 0.7 が切り捨てられます。
-3.2 を切り下げると -4 になります。
小数点以下の 0.2 が切り捨てられます。
切り上げ
切り上げ(Ceiling)は、数学やプログラミングのコンテキストで使用される概念で、数値をその上に最も近い整数に丸める操作を指します。
具体的には、小数点以下の部分を切り上げ、数値を次に大きい整数に変換します。
例えば、5.2 を切り上げると 6 になります。
小数点以下の 0.2 が切り上げられて、次の整数 6 になります。
-3.8 を切り上げると -3 になります。
小数点以下の 0.8 が切り上げられて、次の整数 -3 になります。
平方根(sqrt)
平方根(Square Root)は、数学や数値計算の概念で、ある数(被平方数と呼ばれます)の平方が与えられた数(平方根と呼ばれます)に等しい場合、その平方根を求める操作を指します。
具体的には、数の平方根を求めると、次のように表されます。
√
ここで、√ はの平方根を示します。
4=2:4 の平方根は2です。
なぜなら、22=4 となるからです。
9=3:9 の平方根は3です。
なぜなら、32=9 となるからです。
平方根は、数の大きさや面積、長さなどの値を計算する際に役立ちます。
例えば、四角形の面積を求める場合、辺の長さを知っていると、その辺の長さの平方根を使って対角線の長さを求めることができます。
sin(正弦)
正弦(Sine)は、三角形の辺と角度の関係を表す三角関数の一つです。
正弦は、特に直角三角形や周期的な振動などの数学的な概念や物理学的な現象で広く使用されます。
正弦は次のように定義されます。
ある角度(θ)に対する正弦(sin θ)は、対辺(三角形の直角から対象の辺までの距離)を斜辺(三角形の斜めの辺、またはハイポテヌースと呼ばれる辺の長さ)で割った値。
具体的には、正弦は以下の式で表されます。
sin(θ)=
ここで、 は角度を表し、 はその角度に対する正弦を示します。
対辺は角度と直角を形成する辺で、斜辺は角度と直角の間を結ぶ斜めの辺です。
例えば、直角三角形において、角度の正弦を求める場合、対辺の長さを斜辺の長さで割ります。
正弦は対辺と斜辺の比率を示すので、角度に対する三角形内の比率を表しています。
cos(余弦)
余弦(Cosine)は、三角形の辺と角度の関係を表す三角関数の一つです。
余弦は、特に直角三角形や周期的な振動などの数学的な概念や物理学的な現象で広く使用されます。
余弦は次のように定義されます。
ある角度(θ)に対する余弦(cos θ)は、隣接辺(三角形の直角から角度に向かって伸びる辺)を斜辺(三角形の斜めの辺、またはハイポテヌースと呼ばれる辺の長さ)で割った値。
具体的には、余弦は以下の式で表されます。
cos
ここで、 は角度を表し、 はその角度に対する余弦を示します。
隣接辺は角度と直角を形成する辺で、斜辺は角度と直角の間を結ぶ斜めの辺です。
例えば、直角三角形において、角度 の余弦を求める場合、隣接辺の長さを斜辺の長さで割ります。
余弦は隣接辺と斜辺の比率を示すので、角度に対する三角形内の比率を表しています。
tan(正接)
正接(Tangent)は、三角形の辺と角度の関係を表す三角関数の一つです。
正接は、特に直角三角形や角度に関連する数学的な概念や物理学的な現象で使用されます。
正接は、次のように定義されます・
ある角度(θ)に対する正接(tan θ)は、対辺(三角形の直角から角度に向かって垂直に伸びる辺)を隣接辺(直角と角度の間にある辺)で割った値。
具体的には、正接は以下の式で表されます。
ここで、 は角度を表し、 はその角度に対する正接を示します。
対辺は角度に垂直な辺で、隣接辺は直角と角度の間にある辺です。
例えば、直角三角形において、角度 の正接を求める場合、対辺の長さを隣接辺の長さで割ります。
正接は対辺と隣接辺の比率を示すので、角度に対する三角形内の比率を表しています。
asin(逆正弦)
逆正弦(Arcsineまたはasin)は、正弦(Sine、sin)の逆関数であり、与えられた値の正弦がどの角度に対応するかを求めるための数学的な操作です。
正弦は三角関数の一つで、与えられた角度における対辺と斜辺の比率を表します。
逆正弦は、この対応する角度を見つけるのに役立ちます。
具体的には、ある数 の逆正弦(asin(x) または arcsin(x))は、以下のような角度(θ)を表します。
ここで、 は角度 の正弦を示し、 は与えられた値を表します。
逆正弦を用いることで、与えられた正弦値 から、それに対応する角度 を求めることができます。
例えば、 の場合、逆正弦を用いて を求めると、 となります。
この場合、 は 30 度(または π/6 ラジアン)になります。
acos(逆余弦)
逆余弦(Arccosineまたはacos)は、余弦(Cosine、cos)の逆関数であり、与えられた値の余弦がどの角度に対応するかを求めるための数学的な操作です。
余弦は三角関数の一つで、与えられた角度における隣接辺と斜辺の比率を表します。
逆余弦は、この対応する角度を見つけるのに役立ちます。
具体的には、ある数 の逆余弦(acos(x) または arccos(x))は、以下のような角度(θ)を表します:
ここで、 は角度 の余弦を示し、 は与えられた値を表します。
逆余弦を用いることで、与えられた余弦値 から、それに対応する角度 を求めることができます。
例えば、 の場合、逆余弦を用いて を求めると、 となります。
この場合、 は 60 度(または π/3 ラジアン)になります。
atan(逆正接)
逆正接(Arctangentまたはatan)は、正接(Tangent、tan)の逆関数であり、与えられた値の正接がどの角度に対応するかを求めるための数学的な操作です。
正接は三角関数の一つで、与えられた角度における対辺と隣接辺の比率を表します。
逆正接は、この対応する角度を見つけるのに役立ちます。
具体的には、ある数 の逆正接(atan(x) または arctan(x))は、以下のような角度(θ)を表します。
ここで、 は角度 の正接を示し、 は与えられた値を表します。
逆正接を用いることで、与えられた正接値 から、それに対応する角度 を求めることができます。
例えば、 の場合、逆正接を用いて を求めると、 となります。
この場合、 は 45 度(または π/4 ラジアン)になります。
ln(自然対数)
自然対数(Natural Logarithm)は、数学的な関数であり、 と呼ばれる数(自然対数の底とも言われる)を累乗して特定の数を得る操作です。
自然対数は通常 “ln” という記号で表され、以下のように定義されます
ここで、 は自然対数の計算対象となる正の実数です。
自然対数の特徴的な点は、底 を累乗して となる数、すなわち eln(x)=xが成り立つことです。
自然対数は、底が である対数を意味し、対数の一種です。
底 は約2.71828の数値を持ち、多くの数学的・科学的応用において非常に重要です。
自然対数は、数学と科学の幅広い分野で基本的な役割を果たす重要な数学的概念であり、さまざまな問題を解決するためのツールとして活用されています。
log(対数)
対数(Logarithm)は、数学的な操作であり、ある数を別の数に変換するものです。
対数は通常 “log” という記号で表され、底と呼ばれる特定の数を累乗して元の数を得る操作です。
対数の一般的な形式は以下の通りです。
ここで、 は対数の計算対象となる正の実数で、 は底と呼ばれる正の実数です。
対数の結果は、 を何乗すれば になるかを示します。
具体的には、
e^(指数関数)
の指数関数(Exponential Function)は、数学的な関数で、 を底として指数部にある数を累乗する操作です。
この関数は通常、ex と表記されます。ここで、 は自然対数の底と呼ばれ、約2.71828という数値を持ちます。
指数関数 ex の特徴的な点は、 を底として持つことです。指数 が正の実数の場合、ex は次のように計算されます。
ex =
の値に応じて、ex の値は増加し、指数が正の場合は指数部が大きくなるほど急速に増加します。
指数が負の場合、ex は指数部が小さくなるほど0に近づきます。
10^(底を10とする指数関数)
の指数関数(Exponential Function)は、底として 10 を持ち、指数部にある数を 10 の累乗で表現する数学的な操作です。
この関数は通常 10x と表記されます。ここで、 は実数または整数です。
10x の特徴的な点は、指数部の の値に応じて値が大きく変動することです。
指数関数 10x の計算は以下のようになります。
- 100=:指数が 0 の場合、いかなる数でも 1 になる
- 101=:指数が 1 の場合、底と同じ値になる
- 102=:指数が 2 の場合、底の 10 を2回かけるので 100 になる
- 10x-1=0.1:指数が負の場合、分数として計算され、指数部の絶対値に応じて小さな値になる
演算ブロック一覧
「演算」ブロックには、以下の11個のブロックが用意されています。
- 真偽ブロック・・・7つ
- 値ブロック・・・11つ
ブロックの色は、黄緑色で統一されています。
演算ブロック | 動作 |
---|---|
〇+〇(足し算) 指定した2つの数値を足し算した結果を返す |
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〇-〇(引き算) 指定した2つの数値を引き算した結果を返す |
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〇*〇(掛け算) 指定した2つの数値をかけ算した結果を返す |
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〇/〇(割り算) 指定した2つの数値を割り算した結果を返す |
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〇から〇までの乱数 指定した2つ数値の範囲でランダムな数値を返す |
|
〇<〇(小なり) 左の値が右の値より小さいときにtrueを、そうでないときにfalseを返す |
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〇=〇(イコール) 左の値と右の値が同じときにtrueを、そうでないときにfalseを返す |
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〇>〇(大なり) 左の値が右の値より大きいにtrueを、そうでないときにfalseを返す |
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◇かつ◇ 指定した2つの条件で両方とも満たすときにtrueを、そうでないときにfalseを返す |
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◇または◇ 指定した2つの条件でどちらか一方を満たすときにtrueを、そうでないときにfalseを返す |
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◇ではない 指定した条件がtrueであればfalseを、そうでないときにtrueを返す |
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〇と〇(文字列結合) 2つの値を連結して、くっつけた値を返す |
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〇の〇番目の文字 指定した文字列から指定した番号の文字を返す |
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〇の長さ(文字列長さ) 指定した文字列の文字数を返す |
|
〇に〇が含まれる 指定した文字列に指定した文字列が含まれるときにtrueを、含まれていないときにfalseを返す |
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〇を〇で割った余り 1つめの値を2つめの値で割ったときの余りを返す |
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〇を四捨五入 指定した数値を四捨五入した値を返す |
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〇の▢(関数) 指定した数値を指定した数学関数で演算した値を返す |