Scratch(スクラッチ)のメニューバー(編集メニュー)について

こちらでは、スクラッチのメニューバーの中にある編集メニューの各項目について解説していきます。スクラッチのメニューバーの各項目については、「Scratch(スクラッチ)のメニューバー」で詳しく解説していますので、そちらをご確認ください。

編集メニューは、「Scratch1.4」「Scratch2.0オフラインエディター」「Scratch2.0オンラインエディター」共にありますが、項目が異なります。「Scratch1.4」の編集メニューでは、スプライトに対しての処理やプログラムを実行する際の処理などがまとめられており、「Scratch2.0」ではスプライトに対しての処理やステージのサイズ、プログラムの処理モードなどがまとめられています。

スクラッチのプログラム

スクラッチのメニューバー(編集メニュー)の構成

スクラッチのメニューバー(編集メニュー)の構成は以下になります。

Scratch1.4

Scratch2.0オフラインエディター

Scratch2.0オンラインエディター

削除の取り消し

メニューバーの編集メニュー(削除の取り消し)

「削除の取り消し」は、スプライトやコスチューム、音、ブロックなど作業をしていて誤って削除した場合にその削除した処理を取り消し元に戻す処理になります。

スプライトやコスチューム、音の「削除の取り消し」

スプライトやコスチューム、音を削除してから「削除の取り消し」をクリックするとその前に削除したオブジェクトに対して削除の取り消しが反映されます。一部のブロックを削除する場合は、「削除の取り消し」を行って元ある場所に戻るのでないので、自分で元の場所へ戻す必要があります。

ステップ実行を設定

メニューバーの編集メニュー(ステップ実行を設定)

「ステップ実行を開始/中止」と「ステップ実行を設定」はセットで「Scratch1.4」のみのメニューになります。作品を作る中で多くのスプライトにブロックを配置したりするとブロックの塊であるスクリプトが複雑になってきて、思ったような動作にならないといったことも多くなります。プログラムを実行すると一連の動作を通して処理するためどこに不具合があるのかといった「バグ」が見つけにくくなります。

そういった場合に「バグ」を見つけて修正する作業「デバッグ」が必要となります。そういったバグを見つけるのに役に立つのが「ステップ実行」になります。「ステップ実行を設定」をクリックすると「ステップ実行」の方法について以下の中から設定することができます。

ステップ実行の速度

  • ターボスピード
  • 通常
  • ブロックを点滅させる(速く)
  • ブロックを点滅させる(遅く)

ターボスピード

ターボスピードモード

ターボスピードは、スプライトの動作など画面の描画を省略して高速に計算させたいときに利用するモードです。

通常

通常モード

通常モードは、デフォルトの設定となります。

ブロックを点滅させる(速く)

ブロックを点滅させる(速く)

ブロックを点滅させるモードは、現在どこのブロックを処理しているのか分かるようにブロックに色が付き点滅させるモードとなります。ブロックを点滅させる(速く)モードでは、点滅を早くして表示させるモードになります。

ブロックを点滅させる(遅く)

ブロックを点滅させる(遅く)

ブロックを点滅させるモードは、現在どこのブロックを処理しているのか分かるようにブロックに色が付き点滅させるモードとなります。ブロックを点滅させる(遅く)モードでは、点滅を早くして表示させるモードになります。

ステップの設定と実行方法

メニューバーの編集メニュー(ステップの設定と実行方法)

モードを選択する場合は、「編集」から「ステップ実行を設定」をクリックします。すると「ステップ実行の速度」画面が表示されますので、「ターボスピード」「通常」「ブロックを点滅させる(速く)」「ブロックを点滅させる(遅く)」の中からモードをクリックします。

ステップの設定と実行方法

モードをクリックしてから再度、「編集」を確認すると「ステップ実行を開始」から「ステップ実行を中止」に変わっているのが分かります。モードを選択すると自動的にそのモードになり、モードを解除したい場合は、「ステップ実行を中止」をクリックするとデフォルトの通常モードに変わります。

スクリプトが複雑になればなるほど、正しく動作しているのか確認が難しくなります。また、意図しない動作を起こしたり不具合によるバグも発生することがあります。ステップ実行処理では、視覚的にどのブロックが処理されているかも把握することができますので、動作を確認しながらデバッグしたい場合は是非利用しましょう。

ただし、残念ながら「ステップ実行」は、スクラッチ2.0には搭載されていません。デバッグを行うには、変数モニターなどを使って行う必要があります。

ステップ実行を開始/中止

メニューバーの編集メニュー(ステップ実行を開始/中止)

「ステップ実行を開始/中止」は、「Scratch1.4」のみのメニューです。「ステップ実行を設定」で設定したモードの開始・中止を行うメニューになります。「ステップ実行を設定」からモードを選択した時点で、そのモードに切り替わりますが、「ステップ実行を中止」をクリックしてから再度「ステップ実行を開始」をクリックすると前回設定したモードで開始されます。

ターボモード

メニューバーの編集メニュー(ターボモード)

ターボモードは、「Scratch2.0オフラインエディター」「Scratch2.0オンラインエディター」にあるメニューになります。こちらは「Scratch1.4」の「ステップ実行を設定」の中の「ターボスピード」モードと同様の設定となります。こちらのターボモードもスプライトの動作など画面の描画を省略して高速に計算させたいときに利用するモードです

ターボモードの動作確認

ターボモードを確認する前の準備として「イベント」スクリプト「緑の旗がクリックされたとき」ブロック「制御」スクリプト「●回繰り返す」ブロック「動き」スクリプト「●歩動かす」ブロック「右に●度回す」ブロックを配置します。

設定値はそれぞれ「10回繰り返す」「10歩動かす」「右に15度回す」を設定し実行すると通常では、小刻みに回転しながら移動しているのが確認できます。

次に「編集」から「ターボモード」を選択すると緑の旗の左側に「ターボモード」と表示されますので実行すると、描写が省略され最終結果の位置にスクラッチキャットが移動しました。

また、ショートカットとして「Shift」キーを押しながら緑の旗をクリックすると、ターボモードになります。ターボモードを解除したい場合は、再度「Shift」キーを押しながら緑の旗をクリックすると解除されます。

ターボモードを確認する場合は、緑の旗の左側を確認しながら、モードの変更を行ってください。

音の圧縮

メニューバーのファイルメニュー(音の圧縮)

「音の圧縮」は、「Scratch1.4」のみのメニューです。「音の圧縮」は、スクラッチで利用している音ファイルを圧縮しファイル容量を小さくします。

圧縮する場合は、音の品質から選択し、どれくらい圧縮させるかが決定されますが、音の品質については以下の中から設定することができます。「キャンセル」をクリックする場合は、「音の圧縮」処理がキャンセルされます。

音の品質

  • 高い(最大)
  • 通常
  • 低い
  • 最も低い(最小)

高い(最大)

高い(最大)

高い(最大)は、音の品質としては最高品質で圧縮処理を行います。ただし、品質を重視しているのでそこまで圧縮されません。容量で言えば、44KBが14KBと約68%の圧縮率となります。ただし、圧縮率は音源にもよるので目安としてください。

通常

通常モード

通常は、品質と圧縮のバランスのとれた圧縮処理を行います。容量で言えば、44KBが11KBと約75%の圧縮率となります。

低い

低い

低いは、音の品質より圧縮を優先させる圧縮処理になります。容量で言えば、44KBが8KBと約82%の圧縮率となります。

最も低い(最小)

最も低い(最小)

最も低い(最小)は、低いより更に音の品質より圧縮を優先させる圧縮処理になります。容量で言えば、44KBが6KBと約86%の圧縮率となります。

ファイル容量の圧縮

音を圧縮させると作品(プロジェクト)のファイル容量も圧縮させることができます。ただし、圧縮させすぎると音が割れて不快な音になってしまうこともありますので、どれぐらいなら問題ないかご自身で判断して最適な圧縮方法を選択しましょう。

画像の圧縮

メニューバーのファイルメニュー(画像の圧縮)

「画像の圧縮」は、「Scratch1.4」のみのメニューです。「音の圧縮」は、スクラッチで利用しているスプライトの画像ファイルを圧縮しファイル容量を小さくします。

圧縮する場合は、JPEGの品質(10-100)から、品質の値を指定してどれくらい圧縮させるかが決定されます「キャンセル」をクリックする場合は、「画像の圧縮」処理がキャンセルされます。

JPEGの品質10の場合

JPEGの品質10の場合

JPEGの品質を10にした場合は、画像の品質よりも圧縮を優先させたものになります。容量で言えば、110KBが5KBと約95%の圧縮率となります。

JPEGの品質100と70の場合

JPEGの品質100と70の場合

JPEGの品質を100にした場合は、品質が100なので圧縮されません。70にすると画像の品質もそこそこに圧縮してくれます。容量で言えば、110KBが13KBと約88%の圧縮率となります。

画像を圧縮させると作品(プロジェクト)のファイル容量も圧縮させることができます。画像の品質を下げると画像が荒くなるので、どれぐらいなら問題ないかご自身で判断して最適な圧縮方法を選択しましょう。

モーターのブロックを表示する/隠す

メニューバーのファイルメニュー(モーターのブロックを表示する/隠す)

Scratchは、ただ画面上で作品を作るだけでなく、センサーボードやモーターと接続してロボットなどをプログラミングすることも可能です。その外部モーターとの命令として専用のブロックが設けられています。「モーターのブロックを表示する」は、そのブロックを表示させるものになります。

また、モーターのブロックが表示されている場合は、メニューバーは「モーターのブロックを隠す」と文言が変更になっています。隠す場合は、「モーターのブロックを隠す」をクリックするとモーターのブロックが非表示となります。

モーターのブロック(動きスクリプト)

モーターのブロック(動きスクリプト)

  • モーターを●秒オンにする
  • モーターをオンにする
  • モーターをオフにする
  • モーターのパワーを●にする
  • モーターの回転を▼にする

小さなステージ

メニューバーのファイルメニュー(小さなステージ)

「小さなステージ」は、ステージのサイズを小さくするものになります。ステージが小さくなり、逆にスクリプトエリアが広くなるので作業がしやすくなるといったメリットもあります。

「編集メニュー」の中の「小さなステージ」は「Scratch2.0オフラインエディター」「Scratch2.0オンラインエディター」のみの項目ですが、「Scratch1.4」には表示モードの「スプライト縮小アイコン」をクリックすると同様の処理になります。

小さなステージの設定方法

「Scratch2.0オフラインエディター」「Scratch2.0オンラインエディター」では、「編集メニュー」から「小さなステージ」をクリックするとステージが小さくなります。元のサイズに戻す場合は、再度「編集メニュー」から「小さなステージ」をクリックすると元に戻ります。小さいステージの場合は「編集メニュー」の「小さなステージ」にチェックが入っていることを確認してください。

また、「編集メニュー」以外でステージとブロックパレットの境界線にある◀をクリックするとステージが拡大縮小されます。こちらでも簡単に変更できますので、やりやすいほうでご利用ください。

スクラッチプログラミング入門

スクラッチプログラミング入門

Scratchは、MITメディアラボが開発した子ども向けビジュアルプログラミング言語です。
スクラッチプログラミング入門では、スクラッチの基本的な使い方から複雑なプログラムの作り方まで子供たちが楽しく学ぶための教育サイトです。

TOP